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大垣市立南中学校で、「SDGs」の意義を説く道徳授業

令和3年1月19日(火)、大垣市立南中学校(堀田一浩校長)にて、2年生約100人の生徒を対象に、ボランティア活動の意義やSDGsを学ぶ道徳授業において、Re:touchプロデューサーの田中がSDGsをテーマとした講話をさせていただきました。

道徳授業では、初めに被災地などでのボランティア活動をテーマにディベート方式で、賛成派、反対派に分かれて討論し、それぞれから活発に意見が飛び交いました。
その後、田中の方より、世界を取り巻く環境や貧困といった問題を解決するための理念としてSDGsがあることについて説明させていただき、「もっとよく知ってアクションしよう」「一人ひとりの力が世界を変える」と、みんなの身近な問題として考えるよう語り掛けました。

ディベート方式で道徳の授業が活発に

田中:本日はありがとうございました。
道徳の授業で、あのように積極的な意見が飛び交うのは初めてで驚きました。
どのように生まれたのですか?

西田耕介 教諭(以下、西田教諭):道徳教科は教科書もありまして、年間35時間行うことが決まっております。今までの道徳では資料を参考に、その時どう思ったかとか考えるケースが多いのですが、それだと自分の意見をなかなか言いにくいということもありまして、このようなディベート方式の授業にしてみました。これで4回目になります。

田中:何年くらい前からやってらっしゃるのですか?

西田教諭:この道徳の授業をやり始めたのは3年ほど前になります。

田中:それは西田先生のアイデアですか?

西田教諭:そうです、これは私のアイデアなのですが、一般的に道徳の授業というと、資料の中の主人公を追って、その時どう思ったか、この時はどう考えたかとか、うーんと悩んだりするのが主流だったのですが、少し趣向を変えましてこのディベート方式で正反のグループ分けをして意見を述べるようにしたところ、生徒が飛躍的に一生懸命話してくれるようになりまして、これはいい方法だなと思って取り入れております。

田中:考える時間、発言する時間を区切ってやってらっしゃるのが、すごくテンポ感がいいですね。

西田教諭:授業は50分と決まっていますので、まずは両チームがそれぞれ理由を述べて、その後その反論を1回ずつ述べて、最後に自分の本音を言うと。このわかりやすいパターンですと、みんな結構気軽に話せるみたいで、そして本音も言えるということで、活発な意見が出る道徳の授業になっているという状況です。

田中:そうですか。ディベートという形で自分の意見を言える環境が提供されると、今までは、発言に躊躇していた生徒にとっては、すごくいい機会で、すごく自信にもなると思います。自分の意見を述べるというのは大事ですよね。

これからの時代、自分の意見を言えるということが大事

西田教諭:SDGsの話を聴かせていただいて、これから世界のいろいろな場面で発言するということが大事になってくると思ったのですが、いかに学校の授業でそのような力を付けるかと考えると、道徳という機会は大事かなと思います。資料の中だけで考えるのではなく自分の考えを積極的に述べる、そのようなディベート風な力を付ける、また人の意見もたくさん聞けるということで、そういった展開もSDGsとしては大事なのでしょうね。

田中:そう思います。SDGsも正解があるようで無いようなものですから、人の気持ちとかマインドが非常に重要な要素で、僕はこうしたいって思って口にすることが大事だと考えています。

西田教諭:授業も同じで、そういう発言がいい意見だったりするんですよね。

田中:自分たちには関係ないではなくて、自分ごとにするというのはSDGsでも重要なテーマです。
我々もこういう機会を頂いて、リアルな意見を聞けるっていうことは非常に貴重ですし、自分たちの考え方を軌道修正していくというところにもつながります。
ありがとうございました。

道徳の授業もいろいろと工夫を凝らす必要がある

西田教諭:ゲーム性のある授業とか、楽しくやるっていうのは大事ですよね。

田中:学校だけでなく、企業においても同じことが言えると思います。仕事を楽しくやろうとか、人と本音で話すというのもすごく重要ですし。
他の先生方も同じようにやってらっしゃるのですか?

西田教諭:同じような授業をやっている教員もいます。
発言の勝ち負けを決めることは良くないと考えていらっしゃる方もいますし、賛否両論あるのは当然だと思います。でも道徳も、いろんな形で自由にやれるようにならないといけないと個人的には考えています。

田中:結局、勝ち負けの競技みたいな形にされているのもポイントだと思うのですが。発言の勝ち負けで正解を問いているわけではないですので。

西田教諭:そうですね、積極性とか声の大きさや説得力で判断する程度です。こう思っていてもこういう考え方を聞いてより意識が高まるとか、そういった道徳性を養うっていう意味でも価値があるのかなと思っています。今日は田中さんに話をしていただいてボランティアという精神を子どもたちに理解してもらったという意味では非常に意義がありました。ありがとうございました。

田中:我々もこういう機会を頂いて現場のリアルな意見を聞けるっていうことは非常に貴重ですし、自分たちの考え方を軌道修正していくというところにもつながりますので。自分たちには関係ないではなくて、自分ごとにするというのは共通テーマだと思いますので、そこにつながっていけばいいと思っています。ありがとうございました。