お問い合わせ

環境SDGsおおがき未来創造事業 スタートアップセミナー

みんなの将来に必ず、
大きな力になってくる。
大垣市の高校生たちがSDGsを学び、ずっと住みたくなる、働きたくなる、大垣市の未来を創造する「環境SDGsおおがき未来創造事業」。この事業の2年目を迎えた今年は、岐阜県立大垣西高校がその舞台となる。6月27日という異例の早さで梅雨が明け、気候危機を体感するような暑さの7月11日、昨年に引き続きファッションデザイナーやモデルとして活躍される長谷川ミラさんを招いて、スタートアップセミナーが開催された。
スタートアップセミナーの第1部は、長谷川ミラさんを講師にした公開講座。「サステナブル最前線」をテーマに、SDGsに繋がるきっかけを見つけてほしいと語った。また、第2部では、大垣市長の石田仁さん、岐阜県SDGs推進課長の浅野恭代さん、また、大垣西高2年の和田拓己さん、桐山実弥さんが加わったパネルトーク。「SDGsの達成に向け、どうアクションしていくか」というテーマで、高校生からも質問しながらSDGsにどう取り組んでいったらいいか話し合った。

モデル・デザイナー
長谷川 ミラさん

ファシリテーター
田中 信康

公開講座

テーマ
「サステナブル最前線」

出演者
  • モデル・デザイナー
    長谷川 ミラさん
  • ファシリテーター
    田中 信康

それぞれ気になる社会問題を
持ち帰ってもらえたらいいな。

田中:皆さん、こんにちは。本当に暑い。何ていうかな、僕が皆さんと同じ年のころって、こんなに暑くなかったなと思うんですけども、これも気候変動の1つの表れなんですよね。こういうことをみんなで一生懸命、真剣になって考えようというところが、1つ、SDGsの基軸になるようなことだと皆さん理解してくれていると思います。さあ、じゃあさっそくお呼びしたいと思います。ファッションデザイナー、モデルの長谷川ミラさんです。

長谷川:久しぶりにこの夏の体育館(笑) 私もともとバレー部で、小学生のときとかスポーツ少年団で全国大会とかに出て、この暑さのなかで練習してたなというのを、ちょうど思い出してたんですけども、皆さん大丈夫ですか?

田中:こんなに暑くなかったと思うんだけどね。

長谷川:うん、自分でも感じます。私、先日25歳になったんですけど、それこそ小学生のとき、こんなに暑かったっけというのはあるんですよね。SDGsには気候に関する項目もあって、こういったことをきっかけに、皆さんにとってそれぞれ気になる社会問題について持ち帰ってもらえたらいいなと思っています。

田中:ありがとうございます。昨年は、この環境SDGsおおがき未来創造事業を大垣東高でスタートし、1年間やらせてもらって、ミラさんにも来ていただいたんです。最後、クロージングのイベントは、コロナでちょっと移動制限があったので、六本木と大垣をオンライン中継させてもらいました。今日のこの時間は、すごくためになると僕は実感しているので、皆さん今日から一年間、一生懸命、共に学びましょう。そのスタートアップのリード役を、長谷川さんにお願いするということになります。
 昨日、選挙あったよね。(セミナーは第26回参議院議員通常選挙の翌日)選挙の番組で、ミラさん出てらっしゃった。僕も見てたんですけども。本当に今いろんなメディアで取り上げられて、彼女はいろんなところで発言を強くしている第一人者といっても過言ではないと思います。今25歳っていったんで、皆さんと近いんですよ。

長谷川:いやいや、皆さんにしたら、そんなに近いって言ってほしくないと思います(笑)

田中:ということで、長谷川ミラさんのプロフィールとしてどんなことを今やってらっしゃるかまずはご紹介いただけますか?

長谷川:ありがとうございます。長谷川ミラと申します。お父さんが南アフリカ人で、30年ほど前に日本に来て、母親が日本人なんですけども。普段はモデルの仕事。12歳で事務所に入って、15歳ぐらいから仕事をしています。あとはラジオのパーソナリティーで、毎週金曜日にJ-WAVEという東京の局で3時間半、生放送をやらせてもらって、そのなかのスポンサー企業の方々からSDGsのことをわかりやすく説明するコーナーを設けてほしいと幾つかオファーをいただいたり
 あとは、皆さんSNSを利用してモノを買ったり、情報収集すると思うのですが、例えば、わたしは今日のような講演で聞いた皆さんの意見を吸い上げて、それを企業さんと直接話して、『今の若い子たちはこんなことを思ってるよ。』とか、『若い子たちはそういうこと知らないんじゃない?』というようなアドバイスをさせてもらったりしながら企業のマーケティング事業を一緒に進めていくようなこともしています
 私の大きなきっかけが、18歳ぐらいのときに、ロンドン芸術大学にあるセントラル・セント・マーチンズ大学に行ったことで。そこは掃除機のダイソンとか、ポール・マッカトニーの娘のステラ・マッカトニーとか、アレキサンダー・マックイーンなど、様々なファッション界の先輩が出ているんです。

最初はやっぱりファッションがかっこいいから、楽しいから、もっと学びたいからというので一生懸命勉強して留学したんですが、行ったら行ったで、ファッション業界、いろんなところに気づきがあったんです
 留学先は45%以上が海外生で、海外の大学となると、本当にいろんな国、いろんな環境、いろんな世界情勢を経て学校にきている子が多いので、自分の価値観だけで話していると話が通用しないんですよね。例えばプロジェクトを進めていくうえでも、みんな、結構ファッションとかって、このお花柄がかわいいからとか、そういうファストファッションという分野もありますけども、本当は、大本は社会問題を照らし出す。
 例えば、そうですね。今はすごいロゴで有名ですが、シャネルとかは、もともと女性がファッションから、苦しめられていた、コルセットを着けなきゃいけなかったりとか、ズボンがはけないとか、今当たり前にはけていますけども。そこで革命を起こしたのがココ・シャネルで。彼女はなるべく長く女性が働きやすい靴というので、ハイヒールじゃなくてぺったんこの靴を作ったりとか、有名なバレエシューズがあるんですけど、肌色なんですが、先っちょが黒くなっていて。なんでかっていうと、働いているとき、やっぱりどうしても汚れちゃうけども、汚れが目立たないように先っちょを黒にするとか。
 日本でも女性が働くことが少しずつ当たり前になってきましたけども、そういったファッションで歴史が変わってきたという事実を少しずつ学んできて、オーケー、じゃあみんなどうやってプロジェクト進める? というので、私も何にしようかな、なんの社会問題にしようかなって悩んでいると、先生たちが、あ、自分の国の社会問題についてやりなさいよといわれて。あ、日本かみたいな。
 7~8年前のことなのでSDGsなんて広まってませんし、今でこそ直近のニュースにあったように平和じゃなくなってきているけど、当時、日本は平和だったし全然問題ないんじゃない?みたいな。
ちょっと政治家が国会で寝ているぐらいで、そこまで困ってないんじゃないかなと思ってたら、ほかの留学生、オランダの留学生の子たちとかに、『ミラ、日本って高校で制服を着ている女の子たちが性的描写で使われているよね、あれ問題になってたよね、そういうのとかやってみなよ。』とか、あとは『痴漢とかすごくない?』って、ほかの国の友達にいわれたりとか。めっちゃ恥ずかしいと思って。

ウクライナのことが知りたくて、
ポーランド国境まで行ってきた。

長谷川:あとは、『ジェンダーランキング、日本、先進国なのにめちゃくちゃ低いよね。それに合わせたプロジェクトやんなよ。』みたいなことを周りの学生たちとかクラスメートにいわれて、すごい恥ずかしい思いをして、ちょっと調べてみよう、どうやら私がかっこいいと思っていた日本は、実はかっこよくないんじゃないかって。で、わーって、本読んでわーって調べたら、今浮き上がっているようないろんな問題にぶつかった
 特にファッション業界もそうなんですけど、『ザ・トゥルー・コスト』っていうドキュメンタリー映画をぜひ見ていただきたいんだけど、環境問題のCO2を排出している業界第1位が家畜で、第2位がファッション業界なんですね。例えば、毎日私たちが着ている衣服ですが、ワンシーズンで捨てちゃったりとかね
 写真(投影資料)に「I don't want to die for fashion.」と書いてありますけど、これは「ファッションのためになんか死にたくない」という意味で、いかに過酷な労働環境が世界の裏側で起きているかを物語っているんですよね。調べてもらったらわかると思うんですが、日本もすごい量のごみが出ていて実はリサイクルもそんなにされていないんだよというような事実も出てきて。
 これ、環境省とかも出しているんですけども、こういった仕組みで、意外と排出、回収というのが二酸化炭素とか出てたりするんですけど、こういった事実にぶつかったときに、どうしたらいいんだって、もぞもぞし始めて、そこからSNSの発信を始めました。まずは、もともと私、環境問題に興味を持つ前にブランドを始めていたんですけども、やっぱりファッションみんな楽しみたいと思うし、若い子たちは洋服は着ないとやっていけない、友達とのファッションの話にもついていけないよ、どうしようという声がとても多かったので、じゃあみんながファストファッションブランドを買うぐらいだったら、うちのブランドに手を伸ばしてもらって。
 なので、オーガニックコットンだったり、100%リサイクル素材だったり、なるべく環境に負荷が少ない形で今ブランドを運営しています。できるだけ価格帯も低くして、ポップアップとかもやって皆さんとのコミュニケーションを大切にしながらブランドをやっていたり。
 あとは『ELLE girl』っていう雑誌で、『ミラのDID YOU KNOW?』というYouTube番組で、これすごくわかりやすく発信できているかなと思うんですけども。これは生理のことについて話してて、ピルを飲んでたりとかするのと、あと生理がすごく重くてというのを、もうちょっとシェアしたら若い子たち話しやすくなるんじゃないかなとか。あとは生理のことに関しては女性だけで話し合っててもどうにもならないので、男性交えてどんどん話していきたいよねという内容の発信だったり。
 あとは、そうそう、ちょうど古民家ので岐阜の美濃のほうに行ってきたんですけども、キットカットさんと一緒にYouTubeの企画をやって、直接ネットで調べたり本で調べたりというのももちろんあるんですが、わたしにはテレビなどでみなさんに発信する機会があるので、せっかくなら自分の目で見たものである事実を発信したいなという思いでこういった企画をやってたんですが、今はこれをさらにアップデートして、今日もちょっとチーム、カメラマン連れてきているんですけど、この間、一緒にウクライナとポーランドの国境まで行ってきました、2人で。私と同世代の小西遊馬っていうジャーナリストがいるんですけど、彼は大学休学してそのまま香港の、独立反対デモっていうんですか、とかも取材してて、催涙弾とか投げられながら一生懸命、若者ながらに当時は発信してくれてたんですけど、彼が気づいたらウクライナ入りしてて。

田中:見た。見た。

長谷川:キーウ(キエフ)入りして発信しててもうそれに感銘を受けて。ウクライナ入りは残念ながらできなかったんですけど、一緒にポーランドまで行って、実際に今何が、これは2カ月前か、3カ月前になってしまうんですが、どういう状況で、私たちはリアルに何ができるんだろうかということを探しにいってきました。最初の2分だけなんですけど、今日はちょっとだけ映像を見ていただければなと思います。続き気になる方は、ぜひYouTube見ていただければと思うんですけど。

田中:すごい。よく行ったね。

長谷川:行っちゃったという感じで。結構、簡単に行けたんです。やっぱりさっきいった友人がすでにウクライナ入りしてたので。で、妹がイギリスに留学してたので。あ、ヨーロッパ行くんだったら行くしかないっしょっていう形で。この先の動画にもあるんですけど、私たちが注目したのは、ウクライナのなかの状況は、もうすでにニュースでもたくさん見ているので、そこから逃げてきた難民の方々だったり、直接お話しする、結果的にイギリスで出会ったんですけども、お話しする機会もあって。
 難民支援は足りてるんですって。書類とかも足りてるんだけども、実は足りてない支援としてはメンタルケアだったりとか、逃げてきた人に対して、あ、どこに行きたいですか、書類こうですけど、どこのビザ要りますかってかなり業務的になってるから、大丈夫?何が必要?どうだった?っていうメンタルケアのボランティアが今、必要というような内容だったんですけども。

何をしたらいいのっていう声が、
私には一番多く届く。

長谷川:これから今日ちょっと皆さんにお伝えしたいのは、たぶんみんなもいろんな情報を見たり、テレビ見たり、SNS見て、もういろいろわかってきてるよっていう状況にいるのかなって思ったりするんですよね。SDGs、聞いたことあるしみたいな。ただ、ぶつかってる壁としては、何をしたらいいかわからない。あとは、何をしたらいいのかわからないって声が私には一番多く届くんですね。

 もちろん、マイボトル持ったりとかエコバッグを持ったりとかっていうのも1つなんですけど、皆さんは、毎日学校に来るからマイボトル持っていくことがルーティンになってて忘れないかもしれないし、学校ならウォーターサーバーがあるからいいと思うんですけど、大人の方で、マイボトルを持って行くのを忘れて、結局ペットボトルを買っちゃうとか。一本じゃ量が足りなくてさらに買い足しちゃったりとか。
 いろんなデータ見てると、実はマイボトル。これ、いろんなデータがあるんですけど、エコバッグもそうなんだけども、1回じゃなくて、そのエコバッグを、もう何千回以上ぐらい使わないと、ビニール袋もらった方がいいみたいなデータもあったりするんですよね。だから私はエコバッグあんまり持ってなくて、ビニール袋をもらって、それを2、3回使って、最後、ごみ袋として使うっていうのが、実はエコなんじゃないかとか
 何かちょっといろんなリサーチとか、ここまで取材には行く必要はないんですけど、簡単にSNSで今情報を得られるから、もうちょっといろんな自分の身の回りにあるもの、例えば今みんな水筒、すごいなと思って、みんな持ってるから。あ、この水筒ってどういう会社が作ってるんだろうとか、どういう取り組みをしてるんだろうとか。結局、皆さんはまだたぶん働いてないと思うんですけど、どんどん大人になってくると、一生懸命働いて得たお金をどこに落とすか、どこに使うかっていうのは結構大事になってくると思うんですよね。それが一番最初に言った消費者としての選択。
だって一生懸命頑張って働いたのに訳わかんない発言してる社長の商品とか、全然取り組んでない会社の、私は買いたくないって思っちゃう
 例えば、私、今日、Apple Watch着けてるんですけど、実は、調べてみたら。Appleってリサイクル率がめちゃくちゃ高くて、もう99%、100%の域に入ってるとか。となると、何が変わるかっていったら気分が変わる。もうそれだけなんですけど。Apple製品にもっと手が伸びるっていうのも1個なんですが、それよりも、気分が上がる、メンタルが上がる、ハピネスが上がる、幸福が上がるっていうのもSDGsのなかに含まれているので、なんか生きていくなかでちょっとずつ身の回りのものを見てみて、おうち帰って見てもいいので、そうね、そういうきっかけがあったらいいなと思ってます。

田中:ありがとうございます。ミラさん、どう? ファッションデザイナーとかモデルっていう肩書で活動されているんだけど、ここで見たものって、何か違うよね。今の話のなか、もうSDGsの勉強しましょうっていうことじゃないんです。これが実は現実で、彼女が結局それをリアルに見にいって、今の話もそうなんですけど、たくさんの情報が得られるようになった。これはすごくいいことだと僕は思っている。だけどミラさんがいったのは、そのなかで自分は何が本当なのかっていうことを、やっぱり見にいく

長谷川:見にいったり、ジャッジしたり、それがさっきの最後のスライドだったんですけど、コミュニケーションだと思うんですよね。この環境問題とかに関していえば、どんどん科学者が、皆さんがデータを出してくれるので、今日まで正しかった、今日までサステナブルだったことが、明日からは、すいません、違いました、研究進めてたら、残念ながらエコバッグは、エコですけど、エコじゃなかったですのようなデータがどんどん出てくるから、となると1回得た情報だけじゃなくて、どんどんそれを、みんなで、友達同士でコミュニケーション取って、こんなに、例えば実際にあったのが、ウクライナのことに関して。何かこんなニュース見たんだけど知ってる? って友人にいったら、ああ、それフェイクニュースらしいよっていわれて、ああ、そうなんだみたいな。
 でも、私はだれかに問いかけたりとか、例えばあとは恥ずかしいっていう思いがたぶんちょっとあると思うんですけど、それをちょっと置いて、友人だったり、信頼ができる友人でいいと思うんですけど、問いかけてみることで、自分が得た情報が正しいのか正しくないのか、もしくは一緒に探すこともできるかもしれないし、どうやったらこのコミュニケーションというのが、もっともっとしやすい世の中になるのかなっていうのは思うんですよね。私自身も今、勉強中ですし。

田中:すごく大事なことだと思って。僕も、この本当に数年なんです。彼女のような若い世代の人たちとの交流を自らしていって、で、実際に学んでるんです、僕も。僕、56歳で、もう下降ラインですよ、どっちかというと、人生の。それなのにやっぱり学ぶことが多くて。やっぱり感受性の高い人たちっていうのも確かにあるかもしれないけど、今この時代にあって、みんながこれからどんどん切り開いていく未来なんですね。しかも大垣。大垣でなくてもいい。やっぱり生きていくために必要な情報だとか、生きていくために必要な手段とかというのが、やっぱりこれからいろいろ勉強していくと思う。そこにやっぱり自分の目と判断力をつけていくっていうのは、実はとても大事なことで

長谷川:うん、そうなんですよね。だから学校の勉強ももちろん大事で、それをしたうえで、そこで習ったものをどうおうちに持って帰ったときに活かすか。本読むのか、話すのか、ネットで調べるのか。全部必要だと思うので。ネットもフェイクニュースすごく多いから。例えばメディアだってAIが書いてるわけではないですから、だれかの思いがちょこっと乗ってたりするから。じゃあこのメディアは、私が毎日見てるニュースはどういう考え方の人が書いてるんだろう。詳しくはいいませんが。こういう考え、こういうことに賛成してる人が書いてる文章なのか、いやいや、それ反対っていう人が書いてる文章なのか。同じことを報道するにしても違う書き方だったりすること、とても多いです。これは日本だけじゃなくて世界中。そういうものだから。
 でも私たちができることとしては、今、簡単に、何かまとめニュースとかありますが、いろんな媒体のニュースを見て、こっちではこんないい方してるけど、こっちではこうだなとか、友人同士とあと話すときは、やっぱり意見が違う、対角線の意見を持っている友人だったり家族でも、は?ってならないことが一番かなと思っていて。ちょっとそういう癖ありますよね。日本語話してると否定的になるというか、いきなり、それ違うんじゃないの?とか。はあ、みたいな。
 でもそこをニュートラルに、へえ、に変える。ポジティブなへえに変えてみて。それ、どういうことみたいな。私と考え方違うけど、いいんじゃない?みたいな。ちなみにこう思うんだけど、私は、どう思う?みたいな。はいはいっていうのを。これは1人がすごく思ってても相手がいないとできないコミュニケーションなので難しいことではあるんですけど。たぶん、きっと皆さん、さっきおっしゃってたようにいろんな情報もう入ってきてるから、あとはどう、行動に移すかももちろんそうですが、その手前にコミュニケーション取って揉むか、そのアイデアを。ていうのは強く伝えたいなと思いますね。

SDGsを知ることが、
とっても大きな一歩っていうこと。

田中:さっき楽屋でいろんな話をしていたんですけど、やっぱり一言でいってしまうとコミュニケーションの話なのかなと思いました。皆さんやっぱりコロナで非接触になって、いろんなことに、億劫になって、臆病にもなったと思うんです。これやっていいのかなとかっていうことって、今までの考え方になかったようなことをちょっとやっぱり感じていると思うので。やっぱり今でこそ本当にこのコミュニケーションをどうやって取っていくかということが、一番伝えたいメッセージの1つでもあるんじゃないですか?

長谷川:そうですね。皆さん、たぶん入学されてからずっとマスク着けたままで、やっぱり、私もそうですけど、ここ、口元が隠れてる状態でどう相手に自分のよさというか、ポジティブな部分を伝えられるか。目の動きがちょっと少な過ぎるとこうかな、ああかな、細かいこともそうですけども、じゃあいいコミュニケーションを取るためにはどうするかっていったら、自分の予想だけではなくて、リサーチする、調べる、考える、で、アウトプットするのうちの1つに、コミュニケーションを取る。コミュニケーションを取るだけじゃなくて、コミュニケーションしやすい空気づくりをする。否定しない、尊重する。ちょっと多いけど、でも尊重さえ、リスペクトさえすれば意地悪にならないと思うので、ちょっとその意地悪さを置いて、この社会問題について話せれば、もっともっと日本のなかで大きな広がり、挑戦につながると思います。

田中:いや、本当に共感、至極共感するんですけど、今日、SDGsの話なのにSDGsの話、何もしてないですよね(笑)

長谷川:すいません(笑)

田中:これ、別に押しつけじゃないんですけどね。僕やっぱりSDGsって究極論は、今ミラさんがおっしゃったような、やっぱり許容するとか、もっとわかりやすくいうとやさしくなれるというようなところかなと僕は思っている

長谷川:確かに。

田中:やっぱり気候変動も、確かにみんなで考えて解決していかなきゃいけない。こんな暑いの、やっぱりおかしいんですよね。命の危険をともなう熱波とかって天気予報で聞いたことない。これ、やっぱりみんなの時代になると本当に、まずいぞ、このままいくとっていうようなところなので、みんな感じてると思う。だけどさっきミラさんがいってくれたような、いいんじゃない?とか、許容するようなところとか、相手をやっぱりリスペクトしてとか、なんか程よくやるっていうところ、変な意味じゃなくてね。すごくやっぱりそこをこうやってしっかり受け入れて、で、受容的なところにも自分の意見を持つ。で、どうよというようなところが、やっぱり僕はSDGsで、自分が学んだことの1つかなと思ってるんですけど、どうですか?

長谷川:ね。なんかSDGs、もちろんいろんな項目あるから、それをきっかけに皆さんが興味を持つもの。だから、うわ、暑いなと思うんだったら気候変動だし、なんか魚好きだけど、そろそろ魚食べられなくなるらしいよみたいなのだったら海洋問題だし、私、結婚しても名字変えたくないわとかね。私、もっと働きたいんだけどとかね。ちょっと逆に、男の子だったら、逆に僕、家庭に入りたいんだけどでもいいし。そういう興味持ってるんだったらジェンダーだし。ああ、子どものころすごく貧困で困ったなっていうような経験がある子だったら貧困に取り組もうとか。取り組もうというか、知ろうでいいと思うんですよね。知ることがとっても大きな一歩っていうこと。そしてそこからコミュニケーションで揉むということ。でも暑さっていうのが、もう今、全員がたぶん感じてることだから、1つのきっかけですよね。

田中:はい。さらにいうと、今、答えをいってくれたんですよね。やっぱり多様性なんですよね。多様性を理解して、それを受け入れていくっていう、こういう世の中になってくると、やっぱり僕は本当に気持ちもやさしくなれると思うし。この間、安倍さんの、あんな大変なことが起きて、僕、本当に心を痛めて、皆さんも心を痛めたと思う。ここは日本かというふうに思ったと思うんですよね。

長谷川:本当にそうなんですよね。だから1個頭に入れとかなきゃいけないのは、今まで人ごとだったこと、ああ、それ海外で起きてるよねとか、海外ではそうだよね、え、大変だねっていう、いわゆる平和ぼけがそろそろ通用しなくなってきたんじゃないかっていうのは、身をもって感じてることだと思います。
 この環境問題も、最初は北極で氷が溶けてますみたいなところから、だんだん、もう身近な暑さだったり異常気象につながるように感じて、どんどん私たちに迫ってきてるので、どう自分ごと化できるのかっていうのは、私たち大人もどう若い世代にアプローチするかっていうのも1つですし、また、あともう1つは若い世代が意見をいったときに、その意見を通りやすくというか、拾いやすくできるかっていうのは、これから私たち大人とか学校とか組織とかが取り組んでいかなきゃいけない。だからみんなが意外とSDGsわかってても、大人が準備できてないっていうことの方が実は最近多いんじゃないかなっていうのがリアルだと思うので、私たちも急ピッチで準備しないと

自分の立場から発信できる、
そんな大人になりたいな。

田中:そうそう。そんな大人になっちゃいけないんです。なので、やっぱりわかんないではもうすまされないので。僕もだから、とにかくわかんなくてもいいから、まずは行動するんだというところが、ミラさんとすごくやっぱりフィットするところなのかなと思っています。
最後、でも、ミラさん、結局こういう活動をされていて、どういう自分をめざしてるというか、どうありたいかとかっていうところって、一言ちょっといっていただけます?

長谷川:私が子どものころに見ていたセレブリティというか、芸能人は、ハリウッド俳優さんだったりとか、ヴィクトリアズ・シークレットっていわれるモデルさんたちを見ながら子どものときから育ったんですけど、彼らのInstagramとか発信を見てると、モデルだったり俳優の職業があっての環境問題の発信とか、選挙中だったら選挙に行こうよっていう発信をかなり強くしてるのを見てきて、あとは体形とかっていうと、もっと自由な体形でいいよねとか、そういう発信してるのを見てすごく励まされて育つことができたし、発信することって恥ずかしくないし、むしろ憧れの人たちがそういう発信をしてるわけだから、自分もしなきゃ、自分もいつか、モデルの仕事とかお芝居をしていたので、自分もそういう立場になりたいと思って
 意外と、レオナルド・ディカプリオとかわかるかな。俳優さんのインスタ見ると、めちゃくちゃ一流俳優なのに、ぶわーって、フォロワーいるのに、俳優が、こんな映画出ました、僕こんなイケメンですって写真載っけてるのかなと思いきや、全部、環境問題についてポストしてたりとか。やっぱり立場、自分の立場を利用して発信できる、そんな大人になりたいなと思ってます。

田中:ああ、すてきだ。

長谷川:すいません。ありがとうございます。

田中:いや、すでにそういったところをめざされているので、もう今、実践でやられてますからね。本当に皆さん、また注目してください。ミラさん、本当にありがとうございます。じゃあこれで1部を締めさせていただきます。「サステナブル最前線」、長谷川ミラさんでした。

長谷川:ありがとうございます。