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環境SDGsおおがき未来創造事業 スタートアップセミナー

高校生によるSDGs視点で、
ふるさとの未来を創造する。
大垣市の高校生たちがSDGsを学び、ずっと住みたくなる、働きたくなる、大垣市の未来を創造する「環境SDGsおおがき未来創造事業」。そのスタートアップセミナーが、2020年6月29日(火)岐阜県立大垣東高校で開催された。
大垣市長の石田 仁さん、岐阜県SDGs推進室長の谷口 真理子さんが、大垣市、岐阜県のSDGsの取り組みを説明したあと、ファッションデザイナーやモデルとして活躍され、Z世代のオピニオンリーダー的存在の長谷川ミラさんを招いて公開講座やパネルトークが行われた。
SDGsにとどまらない高校生からの質問に、自分たちが考えていることを素直に発信できるZ世代のたくましさを感じるとともに、高校生からどんな提案が飛び出すのか期待が持てた。

Movie


モデル・デザイナー
長谷川 ミラさん

大垣市長
石田 仁さん

岐阜県SDGs推進室長
谷口 真里子さん

ファシリテーター 
田中 信康

公開講座

テーマ
「Z世代とSDGsについて」

出演者
  • モデル・デザイナー
    長谷川 ミラさん
  • ファシリテーター
    田中 信康

自分は何もしていないって、
イギリスで恥ずかしい思いをした。

田中:長谷川ミラさんはファッションデザイナーであり、SDGsでは、Z世代のオピニオンリーダーであり、って、あまり好きじゃないんですよね、こういうご紹介は。

長谷川:はい。そうなんです。(笑)

田中:まず、ミラさんがこれまでどういうご活動をされているのかお話しいただけますか。

長谷川:私は東京で生まれて東京で育ったのですが、日本の中心だけあって、様々な情報がすごくたくさん飛び交っています。
 イギリスの大学に行く前は、環境問題や政治だったりとか、ジェンダーのこととか、知ってはいたけど動けてない、活動ができてない、何も自分はしてないっていう状態で、イギリスに行ったら、すごい恥ずかしい思いをして。
 当時は2017年なので、Brexitって皆さんわかりますか? イギリスが今、EUを抜けましたよね。それを抜けるか抜けないかの時期で、イギリスでタクシーに乗った時に、運転手の方に、君はどこから来たのっていわれて、Japanから来ましたっていって。それで、じゃあ君はブレグジットについてどう思う?って聞かれるわけですよ。そうすると、ん?私、関係ある?みたいな。正直、私の国じゃないしなと思ったんですけど、話を聞いてたら、そのタクシーの運転手さんも別にイギリス人ではない。でも、イギリスで移民として働いている。自分が住んでる土地とか住んでるまちに対する意識が、すごく高いなってその時に感じたんですよね。すごく反省して。私、確かにイギリスに留学していて、ロンドンに住まわせてもらってるのに、すごく他人ごとじゃんって反省しまして。
 そこから、なぜブレグジット、イギリスがEUを抜けることが、こんなにも大きな問題になってるのか。そこからもう少し自分ごとにするために、じゃあこの問題って日本にはどういう影響があるんだろうって調べていったら、関税の問題であったりとか、いろいろ大変なことがあるなっていうので、少しずつ少しずつ、遠い問題だったのを自分ごとにしていったんです。
 今だとテレビとか、流れてくる情報を受け身になり過ぎてるなって思ってて。イギリスでの経験から、自分から情報に向かっていかなければいけないんだなって。皆さん、インターネットネーティブだと思いますので、例えば、身の回りのもの、マスクってどこでつくられてるんだろうとか。じゃあ日本製なのか、多いのは中国製ですよね。じゃあ何で中国製と日本製の、この差は何なんだろう。まず調べるみたいな。

田中:この若さで既に政治や経済、そして社会課題に関心をもたれ、そんの契機がイギリスの大学での経験からくるリアリティなのですね。ところで、ミラさんは岐阜にご縁があるとか。

長谷川:そうなんです。もともとひいおじいちゃんとひいおばあちゃんが岐阜の人で、すごく縁を感じていて。先月も岐阜、別件で来てて。かなり勝手に縁を感じてるので。ソウルじゃないですけど、何か今回を機会にできたらなとは思ってます。

田中:今年新設した「環境SDGsおおがき未来創造事業」では、今日のスタートアップセミナーからSDGsについてあるいは社会課題について、高校生の皆さんに学んでもらい、自分たちの視点で世の中にとってどういうことをやっていくか、どうすればソーシャルグッドな活動になるのかを考えてもらって、これを最終的に提案していただこうと思っています。ミラさんにとってのSDGsのきっかけは?

長谷川:イギリスで生活してた時に、日本からの友人だった子がいて、その子はジェンダー論を、イギリスの大学院に勉強しにきていて、ロンドンに一緒に住むことになったんですね。毎日、ご飯一緒に食べてて。彼女はフェミニスト、女性だけではなくて、男女の社会進出をともに願うことだと思うんですけど、フェミニストはね。その考え方というかフェミニズムってこうだよとか、私はもともとフェミニズムって何どころか、ちょっと嫌悪感があったというか、社会的にもTwitterでめちゃめちゃ嫌われたりとか、どうなんだろうって思ってたんですけど。実際にリサーチをしていたりとか、勉強している方のお話を聞くと、あ、私もフェミニストじゃんってすごい思えて
 社会には、例えば、エコバッグとか、ビニールはよくないとか、たぶん身近な社会問題ってそういうとこだと思うんですけども、SDGsの目標が17あるように、ジェンダーの問題、貧困の問題、教育の問題、海洋ごみの問題とか、本当にいろんな問題があって。ふたを開けてみたら、ダダダダダーって出てきた。それが2017年で。そこまで、SDGsって言葉は広がってなかったんですよね。SDGsって、昨年、グワーって広がったもので。どちらかというと、私は、今だからこそSDGsの項目にあるような内容に、先に興味があって、これってSDGsだったんだみたいなことかなと

ファッションはおしゃれだけでなく、
メッセージ性がある存在。

田中:ミラさん、実にサステナブルなファッションやセンスに強いこだわりをもっていらっしゃる。実はファッションとサステナビリティは、強い親和性があり今や解決せねばならない社会的課題が非常に多いですね。必然性があったのか、ミラさんはそのど真ん中に入られ、ご自身が感じ、課題感をもたれることで、気づかぬうちにご自分の意見を持てるようになったって流れなのかなと。

長谷川:イギリスの大学がファッションの大学だったんですね。ファッション、だれだろう、アレキサンダー・マックイーンとか、例えば、ダイソンとか、ジミー・チュウとかわかるかな。一応、ファッション、美大だと世界で一番だからそこに行こうと思っていったんですけども。
 授業内容は、先生が教えるスタイルではなくて。はい、じゃあ今回の課題は洋服をつくってくださいって。何でもいいですって。じゃあ、内容はどうするってなるんですよ。すると生徒が48%ぐらい海外生なので、もうクラスメートと話してるだけで、めちゃめちゃグローバルなんですね。私は中国でこうこうこういう、それこそウイグル族の問題があるから、それを作品にして服に落とし込もうかなとか。
 オランダから来た子なんかは、私はオランダで生まれ育ったけども、アジア人と黒人のハーフのオランダ人だから、そのアイデンティティーをオランダで表現するのもすごく大変だから、その民族衣装を使った洋服をつくるとか。ただただおしゃれだからファッションをつくる、この色がいいからつくるではなくて、ファッションってめちゃめちゃ社会問題に密接してて。
 例えば、私は今、パンツ履いてますけど、皆も当たり前のようにズボンを履いてますよね。だけど、1900年代頭は、女性がパンツを履くなんて絶対になかったわけですよ。

田中:なるほど。これはすごい迫力だ。まさに社会解決こそがファッション業界の行く先を担っている。

長谷川:それを解放したうちの1人がシャネルのココ・シャネル。実はシャネルは帽子屋さんから始まって、女性がもっともっと社会進出していくべきだっていうので、女性のためのスーツをつくったりとか。ただただファッションはおしゃれなもの、美しいものだけではなく、メッセージ性があって、常に社会革命を起こしてきた存在なんですよね。なので、そこをまず大学で学びました。
 そうなったら、今、着てる服は、だれがどういう想いでつくったんだろうとか。洋服って誰もが着るものだから、洋服に関してはだれも、私関係ないっていえないと思って。で、ファッションを切り口にすれば自分だけではなくて、周りの友人とかにもSDGs、社会問題について話しやすいかもと思って、今は、ファッション×社会問題を切り口に、お仕事というか活動をさせてもらってます。

田中:皆さんどう? 決して難しいことではない。切り口としてはすごく身近なことに感じない? 自分も社会を応援する側に回れるんだっていうイメージを、今の話を聞いてて思ってくれたのかな? 本当にそれぐらい今、SDGsって身近なものになってきて。かつ、これ、今に始まったことじゃないっていうところに、みんな気づいてくれたかな? ミラさん、この辺りの話を深掘りしていきたいのですが、オンラインでミラさんに聞きたい質問を何点かいただいています。まずは、『ファッションモデルをするうえで、大切にしてることって何かあります?』っていう質問がきています。いかがでしょう。

長谷川:そもそもファッションモデルをやってる時点で、私は消費を促しているので、買ってくださいっていう企業目的で、広告目的でファッションモデルとして起用されるので、そこに対する矛盾は1個あります。ありますが、再生ポリエステルのTシャツであったり、リサイクルされたTシャツであったりとか、今、ファッション業界も一生懸命、変わろうとしてるので、モデルとして、実はブランドを精査してます
 なので、ご依頼いただいてから、ネットであったり周りの友人であったりとか、各関係者にそのブランドはどうなのか。例えば、あるファッションブランドは過度な労働環境であったりとか、本当に汚いなかみんな働いてたりとか、賃金が払われないとか、すごくダークな記事が多く見つけられたというか、事実としてあるので、そういうところは調べながらお仕事も選ぶようにしてます。

田中:皆さん、今の話1つだけ補足するとね。実は人権視点の課題であり、最近、新聞にも出てるんです。このブランドは、実際に労働環境の運用のフローまで開示をして、しっかり説明責任を果たしていこうとしています。ミラさんはダメダメというだけでなく、ここでもご自身の立ち位置や考えを大切にされ行動されているということなのです。

長谷川:それがまさに私の仕事だと思うので。批判だけではなくて、こういう事実があるっぽいですねっていうのを、公の場で発信したり、もしくは皆さんも別にインフルエンサー、モデルじゃなかろうが、ソーシャルメディアあると思うので、SNSでそういう発言ってたぶん難しいと思うので、そういう記事を見たら、リツイートとか拡散してみたりっていうことが、企業を変える一歩なんじゃないかな。需要と供給ってありますけども。そう思います。

田中:ぜひ、ミラさんのYouTubeを見ていただけると、いろんなキーワードが出てくるので、皆さんの気づきのヒントにしてもらえればいいなと思います。

私たちZ世代が上の世代を変えるには、
周りの大人に頼ってみるのも一つの手。

田中:そもそもサステナブルな活動をしていこうと思ったきっかけについてより詳しく教えてください。

長谷川:先ほどのきっかけを踏まえて、モデルの仕事、芸能の事務所に入ったのが12歳の時で、15歳から働いてるんですけど、子どものころから日本の芸能人よりも海外の、海外ドラマがすごく好きだったりとか、海外のハリウッドセレブをチェックしてることが多くて。
 先ほどいったようなSDGsに興味を持ったきっかけを考えてた時に、あれ、ちょっと待てよって。海外、アメリカとかヨーロッパとかだと、例えば、アメリカの大統領選、選挙期間中とかはもうモデルや、インフルエンサー、芸能人、みんなそろって、もうGo、Goって、選挙に行ってって発信をするわけですよ、インスタグラムでね。そんな選挙期間中に、おすすめのメークはこれです、なんて投稿したら、大炎上するわけですよ。
 ところが日本って真逆じゃないですか。芸能人が政治を語るなとか、責任を持てとか、そんなこと、政治のことについて話したかったら、国会議員になれとか。そうじゃないし。自分のことについて発言するのは絶対に間違ってないし。私が、子どもの時に憧れていたハリウッドセレブは、そういう発信をしてたなって思い出したんですよね。
 日本だとなかなかいない、そういう人が。最近、増えてきましたけど。でもなかなかいない。何でいないのかっていうと、みんな発信したくないんじゃなくて、ちょっと企業の力が強過ぎるんですよね。CMとかに出ないと芸能人は稼げないので。ただ、そういう政治的発言とか、サステナブルな発言とか、大人の話ですけど、これ、ぜひ、皆さんに知っておいてほしいというか。みんな芸能やってる人、感じてるんです。いいたいことたくさんあるんだけども、いろんな事情があっていえない、話せない。でも、少しずつ世論が変わってきてるので、最近は、そういった発言をする芸能人さんも増えてるんじゃないかなと思うんですよね
 そこが、さらに世論が変わってきて芸能人さんもいいやすくなって、企業もどんどん、うちはSDGsこんなことをやってますってなって、結果的に地域にとってすごくいいことに繋がる。その過程がどうであれ、きれいごとかもしれないけど、結果的にはいいことだから。

田中:僕もよく気をつけてるのは、発信は強めにするように意識していますが、そんなことはあえて発信してアピールしなくてもいいじゃないって反応も来るんですよね。

長谷川:来ますね。自慢なの?知ってるってみんなにアピールしたいの?みたいな。

田中:やはりいいことは自分たちの責任で発信する。自分の発言に責任を持つ。最近、大手の芸能事務所でもタレントの皆さんがサステナブルな活動について発信をするようになってきている。みんなも感じたことを例えば、先生に、『こういうことをやりたい』とか、いろいろ発言しているでしょ。こういうことが、一つひとつの活動につながっていく。強いものになっていくんじゃないかなと思ったりします。

長谷川:間違いないですね。特に、私たち、皆さん、Z世代だと思うので。下から上の世代を変えていくっていう意味では、今みたいなただただSNSだけではなくて、周りの大人に頼ってみるということも一つの手だと思います。

アメリカって、SDGsに限らずいろいろと、
ナチュラルに学べるかもしれない。

田中:またとない機会なので、会場から質問をいただきましょう。

生徒1:僕は外国に興味があるんですが、国内と外国で、SDGsにどのような取り組みの違いがあるのか、教えてほしいです。外国はアメリカを想定しています。

長谷川:アメリカも広い大陸で、例えば、ニューヨークに行くのか、LAに行くのか、真ん中に行くのかで、すごく変わるんですよね。また、そういうところを見てみるのおもしろいんじゃないかなと思うんですけども。意外とアメリカは、私、遅れてるんじゃないのかなっていう印象が正直あるんですけど、どうですか?

田中:やっぱり、ヨーロッパだね。強いパッションを放っていて、様々な先進的かつ素晴らしいアクションをしています。アメリカは、まだまだこれからだと思うので、日本も負けじですね。

長谷川:意外とそうなんです。だから、ジェンダーとかLGBTQの結婚の合法化とかに関しては、確かにアメリカのなかで進んでいる地域もあるんですけども。SDGsはいろんな項目があって。でも、よくよく見てみると、日本もアメリカに対しては、そこまで負けてなくて、例えば、ニューヨークとか、コロナ前に、よく行ってたんですけど。もう、ビニール袋をがんがんくれますからね。何枚要るの?みたいな。え、こんなにくれるんだとか、みんなすごい量を食べるから、フードロスも出ますし、治安もよくないっていう点もあって、ファストフードがすごく人気、イコールお肉の消費量がすごくあったり、みたいな問題もあるので。アメリカに関しては、意外と日本も負けてない。 ただ、アメリカでは、SDGsっていう言葉が広まってないんですよね。日本はうまくこのSDGsが広がったんじゃないかなと、マーケティングという部分で成功したんじゃないかなと思っていて。アメリカだとSDGsではないけども、みんな個人個人がジェンダーについて発言をする、環境についての意識を多く持つ。例えば、海の近くに住んでいる方々やサーファーの方々は、なるべくサンゴにやさしい日焼け止めを使おうとか、それぞれの地域に合った考えがあるんじゃないかなと思うので、大きい大陸なのでね。ちょっと一概にはいえないんですけど。  ナチュラルに学べるかもしれないですね、アメリカ。SDGsはこういうものというよりかは、自然と。アメリカ人っていうプライドもすごくあるし、それ、すごくかっこいいですし、アメリカのためにみたいな愛国心もすごく強いですし。そこは真似してもいいんじゃないかなって思いますけどね。

田中:1つ補足すると、アメリカでは、2025年までに廃プラスチックとかといったところをしっかりと、コカ・コーラとか、P&Gとかが、何社かが今、手を組んで、2025年にゼロにしていこうとコンソーシアムを組み一生懸命やっているので。

長谷川:国と企業がめちゃめちゃ連携してるってことですね。

田中:はい。まさにコレクティブ・インパクトです。

今、持っている洋服を長く使うことが、
大事なんじゃないかな。

生徒2:先ほどファッションの話がありましたが、ファッションについて、私たちにできることは何がありますか?

長谷川:いい質問ですね。まずは、今、持っている洋服を長く使うこと。できるだけ長く使うことが、大事なんじゃないかなと思います。ただ、長く使うためにはいい生地でできたものであったりとか、高額じゃなくていいんですけど、想いが詰まったものであったり、あとは、自分がお気に入りのものじゃないと長く使えないじゃないですか。だから、そういったものを消費する時、次、洋服を買う時はなるべくそういったものに手を出すとか、ということがいいんじゃないかな。
 あとは、古着ファッションとか、今、流行ってもいますし、洋服ってリサイクルされたものを買うこともすごくいいんですけども、リサイクルするとそこにエネルギーがかかってるから、リサイクルされた服を買うのもよし、でも、それよりもいいのは、古着を買ったりとか、あと、私はよくするんですけど、お友達同士で交換したりとか、もうこれ要らなくなったんだけど、じゃあもらうもらうっていったりとか、そういうことが、身近なんじゃないのかなって思います。

生徒2:ありがとうございました。

サステナブルって今は気づかなくても、
何かいってたって思い出してくれれば。

田中:今日、冒頭に石田市長と谷口室長のお話をいただいたのですが、聞いてくれているみんな本当の意味でわかっているかなって、ミラさんとお話ししてたんです。

長谷川:すばらしいプレゼンテーションでしたけどね。

田中:はい。石田市長が住みよい、住み続けられるとか、選ばれるまちづくりとかおっしゃっていた。岐阜県の谷口室長は、岐阜県のありたい姿を標榜しながら、ここに向かっていく道しるべを話してくれた。両方とも、自分の住んでいるまちの誇りみたいなところを、みんなが持ってくれることが必要だよ、という話でした

長谷川:反面、素晴らしい施策がありますよっていわれても、これって私と何が関係あるんだろうって
でも、絶対にこの施策が、皆さん一人ひとりのため、もしくは、大切なお母さん、お父さん、おじいちゃん、おばあちゃんのためにもなるし、その先の世代にもつながってくるので、どうやったらここがもっと結びつくかなっていうのは、裏でさっき話してたんですよね。

田中:石田市長は、大垣東高みんなの先輩で卒業生でいらっしゃる。みんなとしてはすごく近い間柄にあってね。でも、みんな進学校なので、実際には進学して、都心部の大学に行きいきたい。と思ってる人って、これ、忖度なしに手を挙げてくれる?

長谷川:半分以上ぐらいかな。

田中:僕も、実は大垣で生まれ、大垣で育ち、都心部に行ったのです。さっきの市長や谷口室長のいってることって、自分が生まれ育ったまちがやっぱり続いてほしい、サステナブルに、持続可能に発展してほしいと、いうことだった。みんなはまだ感じないかな?

長谷川:これから感じることなのかもしれないけど。

田中:うん。みんなが学んで、大人になって、僕は、これからの時代、すごく厳しいけど、とってもいい時代だと思っていて、やっぱり自分の思うことを発することができるようになってきた。僕の学生の時ってそんなことあまりなかったというか、上から抑えつけられて、こうしなさい、ああしなさい、こうやって学びなさいというようなことだったんですけど、みんなは違って、自分の意見をこうやって発することができるというのは、すごくいい環境にあると思います
 そのなかで、さっきの話をちらっと脳裏に焼きつけといてもらって、このあとのパネルもありますので、石田市長に質問を投げかけてもらってもいいかなと思ったりしますし、また、皆さんにも質問いただければと思ったりします。

長谷川:はい。お願いします。

田中:その辺りの想いというのは、ミラさんがいってくれたように、まだ、気づかないところは。

長谷川:逆に、気づかなくていいのかなと思ってて、外の世界に興味を持つってめちゃめちゃいいことだと思ってて。だって、触れたことない情報とか環境とかに行きたいってめっちゃワクワクするし、自分の可能性以上のものを求めてると思うんですよね。私が少なくとも海外に行った時そうだったので。
 きれいごとにちょっと聞こえるかもしれないんですけども、どう今まで育ってきた町であったり、村であったり、周りの人に恩返しできるのかみたいな、自然と出てくるような感情かな。あと5~6年したら出てくるかなと思うので、今日の話が少しでも頭のなかに残ってて、5~6年たった時に、ああ、確かにミラちゃん、何かこんなこといってたなっていうのを思い出して、取り組みなどに結びつけたらいいなって思います。

田中:ここで公開講座は閉じさせてもらうけど、今日はよかったね。僕もどうしても押しつけがましいいい方になっちゃうんだけど、みんなと本当に近い存在なので、これからもいろんな発信を、皆さんウオッチしてもらって、みんなで応援していきましょう。みんなもがんばって、この大垣市のため、あるいは、皆さん自分自身のために、社会のために役立てることを、少しでもやれればいいかなと思っています

パネルトーク

テーマ
「サステナブルなまちづくりとは」

出演者
  • モデル・デザイナー
    長谷川 ミラさん
  • 大垣市長
    石田 仁さん
  • 岐阜県SDGs推進室長
    谷口 真里子さん
  • 高校生代表
    小森 安純さん
  • 高校生代表
    北村 美優さん

大都市や海外から帰ってきても、
大丈夫な大垣市にしておく。

田中:さて、サステナブルなまちづくりって、何するんだ?思われがちですけど、みんなの住んでいる大垣、あるいは、岐阜県がこの未来どうなっていくのかなという疑問って、???だと思うんです。
 今日は石田市長に、谷口室長に、具体的に取り組んでいこう、あるいは、取り組んでいるという話をしていただきました。まず前半、まちづくりについて深掘りさせていただきつつ、ミラさんに切り込んでいただきながら、せっかく高校生の小森さん、北村さんにも参加してもらってますので、実際、壇上から質問をいただきたいと思います。
 石田市長は4月18日に当選されたばかりで、飛び出す市役所という形で、現場に今、いろんなところに通っていただいて、市長ご自身の目で見ていただいて、いろんな発信をされようとされています。
 パッションを持っていろいろやられていますけども、高校生から事前にいただいた質問として、大垣市といわれている、これは、僕が子どもの時からいわれていますし、環境への取り組みってSDGsに関係なく、かなり先んじていろんなことを積極的に取り組んでいらっしゃったと思います。この辺りにちょっと触れていただければと思います。

石田:まず第一にいえることは、日本って、おもてなしだとか、もったいないとか、いろんな言葉がおじいちゃん、おばあちゃんから、僕たちも学んできました。あらためてSDGsは何っていってなくても、そういうことをしっかりとやってたら全部つながってるよなって、僕自身は思っています。だから、今、大垣市のいろんな施策のなかで、これって昔からこうやってるねっていうのを、ちょっと自分のなかでは図式化してるんです。
 僕は、皆さんは絶対に東京や大阪や世界へ出ていってほしいと思っています。その間に市長としてみんなが帰ってきても大丈夫な大垣市にしておきます。大垣市はすごい会社が多くて、みんなわかんないけど、東証1部に上場してる企業が5社あって、JASDAQに上場してるのが2社あって、東証2部に上場している1社、本当にこんなまちはない。だから、みんなどんどん飛び跳ねていって、力を発揮していって、いつの日にか大垣市に帰ってきたいなと思った時に、立派な大垣市を用意しておきたいと思います
 大垣市は、水の都っていわれますけど、本当に地下水豊富、水の恩恵をいっぱい受けたすばらしいまちです。環境を測るには、やっぱり水だなと思っています。水都大垣といわれることに自信を持って、これからもまちづくりをがんばってやっていきたいと思っています。

田中:市長、ありがとうございます。みんな、いいよね。市長が堂々と行ってこいって言ってくださることってそんなにないよ。僕は、いろんな行政の方と連携させていただいていますけど、声が大きくて、すごく頼もしい感じがしますよね。
 さっきお話いただいた水の都についてですが、「水の郷百選」に選ばれてるっていうことも、大垣市の一つの特長なのかなと思います。本当に堂々と自信を持って僕たちのふるさとを自慢できる、僕は、大人になってすごくいいところだなっていうことに気づいています。石田市長、ありがとうございます。

SDGsの推進に向けて、
オール岐阜で取り組んでいきたい

田中:続いて谷口室長、同じ角度でお話をお伺いできればと思います。岐阜県は「SDGs未来都市」に選定されるのが遅かったんですけれども、今年、岐阜市と高山市と美濃加茂市が選ばれました。どんどんこういう形で行政のほかにも発信をされて、いろいろな取り組みをされて、さっきちらっとお話しされました、リーディング会員というか、こういったところまで入っていかれようとしています。これからどうやっていこうかなって思われていますか?

谷口:県庁内だけでSDGsをいくら推進しても、県のなかのSDGsの達成に向けた取り組みというのは進まないので、オール岐阜で取り組んでいくということで「清流の国ぎふSDGs推進ネットワーク」を立ち上げました。

田中:現在、その会員はどのぐらいでしたか?

谷口:「SDGs未来都市計画」の目標を、3年間で700会員としていたところを、実は、1年余りで734会員ということで、企業や団体、それから個人の皆さんも関心が高くなって、私どもも驚いていまして。そこで、今、少しご紹介いただいたリーディング会員認定制度を設置して、このネットワークのなかの活動をさらに底上げしていきます。
 それから、まだ会員になっていらっしゃらない方、県民の皆さまが自分ごととしてとらえ、個人をはじめ企業、団体の皆さんに自分ごととしてとらえていただけるように、先駆的に取り組んでいらっしゃる、積極的に取り組んでいらっしゃる会員皆様の力をお借りしながら、岐阜県では進めてまいりたいと考えております。

田中:ありがとうございます。ここまで会員を伸ばせたのは、何か特別なことをやられましたか?

谷口:実は、昨年、セミナーを西濃・岐阜・中濃・東濃・飛騨の5圏域で実施、フォーラムというのも開催させていただきました。その講師としてサンメッセの田中さまにご登壇いただいたり、西濃で大垣市のセミナーを開催した時には、大垣市の皆さまにお手伝いというか、一緒に主催をしていただいて、こういう地域との連携、これが、今の会員数の伸びにつながったのではないかということを感じております。

田中:SDGsを何でもかんでも決めごとや囲い込んだなかに入れていこうっていう考えではなくて、自分たち独自の考え方を、まずは想いを持って推進していくことが大事かなと思っています。
 僕は、石田市長とは僭越ながら一緒に話をさせていただくなかで、やっぱり地に足を着けた動きを、僕はやっていきたいみたいなことを、すごい強い想いを持ってらっしゃいます。僕、これすごくすばらしいことだと思っています。
 谷口さんは、本当に県全域で、市町村を巻き込んでやっていこうと。会員が伸びてるからすごいという話じゃありませんが、700を超える企業が参加したというのは、逆にいえばみんなくすぶってるんですよ。このままじゃいかんなと思ってる企業のオーナーの方々がいっぱいいる。だから、みんなのために、高校生、あるいは、小学生、子どもたちのために、あるいは、お母さんや生まれてくる子どもたちのために、やっぱりやっていかなきゃいけないっていうことがあるのかなって思います。
 ミラさんお待たせしました。いろいろ聞いていただいて、今日、大垣市に来ていただいて、まだ大垣市を語ってくださいなんて、それは難しい話だと思いますけど、こういうお二人の話を聞かれて、何かお感じになったこととか、あるいは、もっとこういうことに期待してるとかって、どうでしょう?

長谷川:そうですね、対策としてはすごく整っている印象で、楽しみだなって感じていたんですけども、ここでこれを、せっかく高校生の皆さまがいらっしゃるので、ぜひ、この取り組みが皆さんに、もしくは、皆さんの周りの方にどういう影響があるのかっていうのが、知れたらいいなって思いました。

女性だけでは子どもは産めない、
男性も子育てできる施策を。

長谷川:私、23歳、Z世代、女性としてすごく感じること、これはどの都道府県にもいえることだと思うんですけども、どれだけいい施策を打たれても、私たち女性、もちろん男性もですけど、出産や子育てについて、女性の社会進出が進んでいくなかで、ここにどう女性たちがエンゲージしていくのか、そこの対策とか、施策とかあったらどうですかね。

石田:当然、男女共同参画であったり、いろいろな部分も、SDGsの対策のなかでしっかりと進めなければいけない。特に、女性が働きやすい、そして子育てしやすい。前の市長さんが子育て日本一って掲げていらっしゃたんで、それをしっかりと継承して、さらに発展をさせていきたいなと。
 そんななかで、キャリアアップセミナーであったり、駅通りに空き店舗がいっぱいあるので、名古屋や岐阜へ行かなくても、そこにしっかりとしたオフィスであったり、そういうようなものを確保していきましょうというようなことも、まず第一に考えてきました。訴えて、今、これからやっていこうかなと思っています。
 皆さん方が先ほどいいましたけども、外へ出ていろいろな経験をしてきたなかで、やっぱり疲れた時は当然帰ってこなきゃいけないし、元気な時もやっぱり大垣市へ帰ってきて、大垣市を一緒に元気にしていきたいなと思ってもらえるような体制を取っていきたい。男女共同参画推進室をスイトピアセンターの1階につくって、そこでいろんな、とにかく女性だけではない、男性も。男性だけではなく女性も。そこのところをしっかりと考えて施策を打っていかなければいけないと。
 どちらかというと、女性に、女性にという話が今、前へ出てきてしまっていますけれども、半分、男の子もいっぱいいるわけで、男性の方もしっかりやっていきたい、そういう対応もしていきたいと思っています。

長谷川:すばらしいです。今、そのあとを追って男性もっていおうと思ったんですけども、やはり、いやいや、女性ばかり、進出したころで、男性もともに育児するための育休が取りにくい環境っていうのが、もう都市部もめちゃめちゃあるので、ともに盛り上げていくっていう意味では、男女関係なく、プラスLGBTQの方もそうですけども、ぜひ、そういった施策も、これから検討しているっていうことで、楽しみにしております。

田中:大垣市はすごく早い段階からいろいろ取り組んでらっしゃって、市長が議員のころからいろいろ取り組まれています。今日は紹介しませんけど、「大垣夢ある女性の会」とか、本当にいろんな取り組みをしてらっしゃいますので、僕一個人の意見としては、これがやっぱりこういう若いみんなのところにもちゃんと理解できて、これはすごいなって思ってもられるような施策になってくると、よりいいのかなと思いますので、たぶんそれは大垣市がもっと発信をすればいいのかもしれないなって思っています。

長谷川:どの企業もそうですけど、どれだけいいことをしていても、結局それが伝わらないともったいないですもんね。だから、そこもどんどん、企業であったりとコラボレーションしていってもらえたらなと思います

自由ってきらきらしているけど、
リスクが半端じゃなくて。

田中:高校生の北村さんと小森さん、市長に質問があるんだよね。

小森:SDGsの達成に関して、私たちのような未来を担う世代の協力が欠かせないじゃないですか。それで、私たち自身がSDGsとかそれに関する私たちの身の回りについて考えていって、自分たちで選択するっていうことが必要なんじゃないんですか。でも、この学校って、スマホ使えないんですよ、学校のなかで。しかも、髪の毛の色とかも結構ちゃんと決められてて、染めたりしちゃだめだし、あと、ミラさんがしていらっしゃるようなきれいなピアスとかネイルとかも。

長谷川:がんがん染めて、がんがんピアス開けてますけど、すいません。(笑)

小森:そういうのもだめなんですよ。これって私たちの、自分で行動する力、考えて選択する力っていうのを奪ってるんじゃないかなって、私、ずっと思ってきたんですけれど。

長谷川:面白い(笑)もっと言って!

小森:もっと私たちが主体的に自分で選択する権利をつけるためのルールをもっと、何ていうか、緩くして、自分たちで考える力をつけるっていうことに関して、学校に背中を押していただきたいと、ずっと思っていたんですけれども、いかがでしょうか?

田中:いや、すごい。市長に、ぜひ、お答えいただこうかなと思います。

石田:本当にいい意見だと思います。今いわれたように髪の毛の色を指定しなくて、自由にしちゃっていいのかなっていうのは、われわれ世代、われわれの上の世代っていうのはすごい心配です。ある程度の規約、規律というか、そういうものを持って、皆さん方が成人するまでの間、きちんとしたそういう枠組みのなかで見守っていたいという想いはやっぱりあります。でも、皆さんはもうこういう時代のなかで、自分で自分の責任が持てると、そんな時代になってきたんだなっていうことを、今、痛切に感じました
 大垣市の教育委員会のなかで、高校生はもうそういう時代が来ていると、小中学校についてもいつかそういう時代が来るだろうと、そういうところに備えてしっかりとそんな人生設計をできるような体制をしていきましょうということは、これからしっかりと、まずわれわれのなかで話をしていきます。
 そして、次の段階、5年先か10年先からわからないけれども、みんながそれにしっかりとついてこれるように、あなたたちの下の世代がしっかりと、がんばってやってくれていたら、われわれも自信を持ってそうしたらいいじゃないですかっていえると思うので、そんな時代が来ることを期待して、しっかりと体制をつくっていきたいと思います。

長谷川:私もちょっと上の先輩としてもいいですか。私も、高校生のとき髪染めちゃいけない学校で、でも、青く染めて隠して学校に行ってたりとか、インターナショナルスクールって海外の学校に行っていたせいもあって、勉強とファッションは関係ないっていう感覚を持っていたんですね。勉強さえしていれば問題ないはずって。
 ただ、そのルールみたいなものに感謝していることもあって、社会が意外と厳しくて。社会が矛盾だらけで、社会が思っている以上に厳しいんです。だから、確かに自由ってすごくきらきらしているんですけど、リスクが半端じゃなくて、それを大人たちはちょっときつめに教えようとしてくれたのかなとは思えるようになりました。
 同時に不思議だなと思うのが、大人になったら、いきなり就活になったら、正しいメークと正しい髪の毛のスタイルと、とか、大人になったら、すっぴんだとケアができてない人とか、男性とかもひげを整えてないととか、髪の毛も整えてないと、身だしなみがきちんとしてない人って、大人になった瞬間なるのに、なぜ学生の間は身だしなみを整えたいだけなのに、そんなこといわれなきゃいけないんだろうっていう矛盾はあると思います。

小森:不自由なのは嫌だなってずっと思ってますね。

長谷川:社会が不自由なんですよね。だから、それは変えていきたいですよね。だから、社会が不自由だから、私たちも学生の間は不自由でいなければいけないんですよっていうのは通用しないんですよ。もう、私たちのZ世代っていうのは。今、みんな情報に触れてますから、え、これおかしくない?っていわれる回数が増えると思う

田中:大切なのは、ミラさんがいってくれたことに、やっぱり社会をちゃんと理解するっていうような視点もあったよね。みんな自分たちの主張ばかりではなくて、こうなっていることを少し自分は学んだっていうようなところっていうのも、みんな今日、きっかけ、何ていうのかな、機転の利いたところかなと思いました。
 みんなにも考えてほしいのは、小さいコミュニティかもしれないけど、東高は進学校だし、自信を持ってどんどんこういうことを発言して、みんなはみんなのやるべきことをやっていけばいいなと本当に思った。すごくいい意見だなと思いました。
 せっかくだから、何かミラさんに聞きたいこと、お話しいただけますか?

もともと、ものを長く使う精神が、
私たちのなかにはあるはず。

北村:ミラさん、大垣市とか岐阜県とかに何度か来られたことがあるってお話を聞いたんですけど、それでSDGsについて、この辺りがいいなって思ったところとか、あと、この点、もしたらもうちょっとこうしたらいいんじゃないかっていう改善点とかがあれば、教えていただきたいです。

長谷川:岐阜県が3度目かな。4度目で、大垣市が初めてです、今日が。率直にすごくいいなと思ったのが、今、古民家再生プロジェクトがすごく多いです。どこでしたっけ、私、前回行ったところ。

田中:中津川市?

長谷川:そう、中津川市に行かせてもらって、別の企画で古民家再生プロジェクトを行っている方々に取材に行ったんですけども、古いといわれるものに対しての価値のつけ方がうまいなって。
 古いものはかっこ悪くて、新しいもの、最新のものがかっこいいのではなくて、いい意味で。海外の方、ヨーロッパの方って特に、ビンテージとか、古くからあるものを愛する考えをもっていらっしゃるんですよね。
 日本って結構、新しい、最新、最新ってなるけど、でも、さっきもったいないっていう言葉があったように、もともとはものを長く使うっていう精神が私たちのなかにはあるはずで、それをうまく古民家再生プロジェクトをはじめ生かしているんじゃないのかなって思いますし、先ほど、生徒さんから出てきたお話の内容も聞いて、はっきりと意見をいえる若い世代がいるっていうことに感銘を受けました。
 なので、必ず引き続き学生の間は学生らしく、どんどん、大人を敵に回さず協力しないと。だって、協力しないと結局この大人たちが仕切っちゃっているから、敵に回しても意味ないじゃないですか。だから仲よくどうやったらコラボレーション、大人とコラボレーションできるとか、もしくは、隣の市とコラボレーションできるのか、隣の高校なのか、コラボレーションっていうのがすごくキーワードになるんじゃないのかなと思います。どうですか? 答えになってるのかな。

北村:ありがとうございます。大垣市とはまったく関係ないんですけど、私が住んでいる関ケ原町でも古民家再生プロジェクトみたいな感じで、歴史のまちっていうことでいろいろと活動を進めているので、そういうのも持続可能な社会につながっていくのかなって思うと、すごく自分のまちに誇りを持ちました。ありがとうございます。

長谷川:すばらしい施策。何か古民家、だからそういう古いといわれる、歴史のあるものなのに、古いという言葉のせいで、どこかかっこよくなく聞こえるように、見えるようになってきてしまっているけども、そこにクリエーティビティーとか、アートとか、私たちが得意なソーシャルメディアを使ってかっこいいものに塗り替えていく。価値観なので、そのかっこいいか、かっこよくないかっていうのは。私たちが勝手に生んだ創造とか価値観なので、価値観をつくるっていうことが私たちにはできるから、それどんどん挑戦していきましょう

田中:移住定住っていう言葉が実はあって。で、今、本当に実際に岐阜に、僕がよく知っている人が、東京ですごく名だたる企業で、みんながよく知っているような会社に勤めていたのに、辞めて、そこから岐阜に行って、そこの古民家のところのプロジェクトに入って、今、実際にソーシャル、要は世の中にいい活動やり始めたの。給料、もう激減。だけどこれがクールでかっこいいとかっていうことで、そういう人がぽつぽつ出てきてるっていうのがあるので、やっぱりこの岐阜って、もしかしたらまだまだ見直される機運があるのかなって僕は思ってる。
 あとは、大垣市役所。新しくなったよね。すごい、すばらしいこのファシリティーで、僕も本当にすごいな、この大垣市役所と思って。あそこからちょっと行くと、ミドリバシっていう古民家が今度できましたよね。そこができて、皆さんと同じぐらいの年代の人が他県から来て、ここで働きたいって。大垣市のまちを活性化したいっていう若者が増えてきた。すごいなと思って。

長谷川:古民家プロジェクトに注目してたり、リノベーションが流行ってたりしていますから。

田中:実際にそういうことがあるので、大垣市のミドリバシの宣伝しているわけじゃないんだけど、ぜひ、本当に足運んでもらって、あそこでカフェなんかもやっているので、行ってみるといいかなと思います。

北村:わかりました。

SDGsをしっかり勉強して、
大垣市に熱いメッセージを。

田中:最後にミラさん、ぜひ、これを機に大垣に関わっていただき、発信もしてもらえるといいなと思います。今日、大垣市に初めて来ていただいたのですが、今の印象と、これからこんなこと期待てるよというメッージをいただけますか? 

長谷川:まず、市長さんに対しては、本当にすばらしいリーダーで、こういった市長のような方が増えていってほしいなって思いますし、そういった方を増やしていくのは、私たち一人ひとりの責任だと思います。だから、皆さん投票権がこれから与えられると思うので、そういうところも一歩っていうことを忘れずに。
 あと、今日のお話、すごい、もう情報過多で忘れちゃうと思うんですけども、どこか人生、時が過ぎていくなかで、ああ、こんなこといっていたな、あんなこといってたなって思い出してもらったり、今日の気になったキーワードを、ネットで調べてみるっていうことをやってもらったらうれしいなと思います。

田中:谷口室長、お答え難いでしょうが、岐阜県のお立場として、大垣市に期待すること、エールでもいいです。ぜひ、お願いいたします。

谷口:もう、これだけ取り組んでいらっしゃる大垣市さまに期待することを、私から申し上げることはございませんが。市長の先ほどのコメントに、皆さんがご卒業されて、それからいったん外で活躍されて、外で学ばれて、帰ってきても大丈夫な立派な大垣市を用意して待っていますという言葉に、非常に感動しました。
 外から見た地元であるとか、地域のよさというのは、外から見ると改めてわかると思うので、ぜひ、皆さんに戻ってきていただけるように、そういった大垣市に期待をさせていただきたいと思います。この「環境SDGsおおがき未来創造事業」、これを、今日、本日スタートということでございますが、この大垣市さまのお取組みを県内で、まだ、これからSDGsに取り組みたいという地域に、ぜひ、情報共有、情報発信をしていただきまして、各地域に広めていただければ、県のなかでそういう盛り上がりが見せられて、オール岐阜で取り組んでいけるのではないかということで、市長、大垣市さまどうぞよろしくお願いいたします。

田中:最後、石田市長、あらためまして、4月18日にご当選、本当におめでとうございます。みんないろんな質問を市長に投げかけていただいて、よりいいまちづくり、さっきミラさんがいったように、自分たちの責任でもあるっていうことを自覚して、今日学んでくれたこと、ちょっとでもいいから役立ててもらえるとありがたいなと思います。最後、石田市長に熱いメッセージというか、これからこういうこと考えてるよっていうことをお話いただければなと思います。

石田:このスタートアップセミナー、まだまだ何回かあって、皆さん方が大垣市の企業さんのすばらしいところとかをいっぱい勉強していってもらえると。で、このスタートアップセミナーが終わった時に、高校生の皆さんが大垣市、こんなふうになったらいいなっていう、本当に熱いメッセージを、逆に僕は期待して待ってます。ですから、しっかりと勉強していただいて、そういった思いを伝えていただけたらなと思います。
 ミラさんには本当にありがとうございます。今日こんな機会をいただきましたので、大垣市を好きになっていただいて、第4土曜日だったと思いますけど、さっきのミドリバシで、リノベーションしたところで、ぎふコーラもやってますし。結構、おいしい。この間、僕も行ってきたんですけど、いろんなイベントやっています。また大垣市のことも発信していただけたらと思っています。
 谷口室長には岐阜県があっての大垣市ですので、しっかりとまた連携をしながら、がんばってやらさせていただきます。よろしくお願いいたします。田中さんにはいつもいろいろご指導をいただいており、心から感謝をしています。
 本当にこんなすばらしいスタートが切れましたことを、感謝をしながら、最後の市長のあいさつにさせていただきます。

田中:本日ご参加の皆さん、パネリストの皆さま、ありがとうございました。大垣市の誇りをこれから感じていくかもしれないし、ああ、そういえばあんなこといってたなっていうことを思い出すだけでも、僕は本当に価値あることと思います。このスタートアップは文字通り今日がキックオフで、これから大垣市、西濃地区のさまざまな企業のすばらしい一面をご紹介して、皆さんと共に学び、ここから何かよい社会変革を起こしていけるといいと思っています